2013年9月4日水曜日

読者さんからの感想「星さえも見えない夜に」「鬼神の囁きに誘われて」「baby pink」

[池戸屋騒動様より]

●今回は、「星さえも見えない夜に」 の感想をお届けいたします。
想いが通じても気持ちは星に向いてしまう陽児と、彼を求める気持ちをうまく伝えられない天行。
なかなか恋人らしくなれない二人は、のんびりまったりな印象でした。
ところが秋山の出現に焦りを感じた天行から一歩進み、
次は秋山と天行を疑う陽児から一歩進み…
互いが大切な存在との意識はあるから、仲が壊れる危機を感じる度に絆が強まるのでしょうか?
特に目のトラブルに見舞われてからの陽児は、孤独と不安から逃げるように天行を求め、縋って…
そして二人の仲は大きく進展するのに、哀しい状況ですね。
天行から誘って出かけた、とっておきの場所。
いつか一緒に見たかった景色、しかし陽児の瞳には映らない。
それでもすべてを受け入れた、穏やかな陽児の言葉は心に沁みました。
天行との出会いに感謝し、寂しい思いをさせてきたと詫びる姿に天行はひっそり泣いていましたが、
私も陽児の本心を想って泣きました。
陽児のセリフ一つ一つ、目を閉じて頭の中で反芻すると、
どうしようもなくやりきれない気持ちと、諦めにも似た切なさがこみ上げてきます。
こんな気持ちを隠してまで嗚咽を漏らす天行を心配するのかと思うと、
陽児の思いやりの心、愛情の深さ、器の大きさ…
いろいろなものを感じました。
やがて、溢れ出す陽児の激情に起きた奇跡───。
「カギ」 となったのは秋山が煽った嫉妬心ではなく、
恋焦がれる星空でもなく、
「一番見たいもの」 だったのですね!
綺麗で大切なものは、誰の隣にもある。
陽児が自分で噛み締めた幸せ。

リアルです。。。

※いつも丁寧な感想をありがとうござます。嬉しいです。「星さえも~」は、私も気に入っている一冊です。当時はこういう地味な設定は読者さん受けがよくないと、どこでもあまり書かせてもらえなかった気がします。プロットにOKを出してくれた編集さんに今でも感謝しています。
私自身はこうした平凡な人の感情をコツコツ積み上げていくものが向いているのではと考えたりもするのですが、どうなのかな。自信はありません。でも、このお話は好きです。秋山さんに同情票が集まりました。

[りんどう様より]

「鬼神の囁きに誘われて」を読みました。とてもおもしろかったので、初めてちょっとだけ感想をお届けします。とにかく最初から最後まで、BLだってことを忘れて一気読みしちゃいました。二人の恋愛のことは二の次になってしまって、いったいこの先どうなるのってそのことばかりが気になって。
現実の事件と昔の話、霊魂の存在、いろいろな要素がうまくミックスしていたと思います。
BLジャンルでこうしたお話はほかにあまりないかも。
少なくとも私自身はないです。普段からホラーとかサスペンスは好きなので、まさにハマりました。
ひとつ残念に思ったのは、タイトルです。ぜんぜんあってない(ごめんなさい)。
これ、「~殺人事件」とかにした方がよかったんじゃないかな。もったいないです。
また、こういうのが読みたいです。二人が別の事件を追うみたいな続編があればもっといいのに。

※楽しく読んでもらえて嬉しいです。最近書いたもののなかでは、たぶん一番気に入っている作品です。
書いていて私自身が苦しかったけれど楽しかったからです。私もりんどう様と同じように、普段、映画や小説でホラーを楽しんでいるもので。またこうした世界のお話が書けるといいのだけれど。その際は、また手にとってもらえると嬉しいです。タイトルに関しては、すみません。いくつも候補を出したなかで編集部さんにOKをいただけたのが、これだけだったということで。

[MMM様より]

「baby pink」よかったです。
けっこー前に出た本です。すみません。古本屋さんで買いました。
でもい古いとはあまり感じませんでした。今読んでいる学生ものとそうかわらない、というか、このお話の方が可愛くて切なくておもしろかった。
前に先生の「初恋王子」というお話を読んでとてもおもしろかったので、期待して読んだんですよ。
期待は裏切られませんでした。
誰かを好きになる気持ち、初めてのふれあいにドキドキする気持ち、いっぱいつまったお話でした。
大人が出てくるものより学生ものの方が好きなので、これからも先生のそういう話を選んで読んでみたいと思っています。感想を聞いてくれてありがとうございました。

※感想を聞かせてくださって、こちらこそありがとうございました。これはもと雑誌掲載作で、タイトルがなんだか気に入っています。いつもの私にないカンジで(笑)。
この作品と同じパレット文庫には、学生同士が主人公のお話が幾つかあるので探してみてください。
というか、可愛い系のお話を多く書いたレーベルでした。








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